世の中には正解があります。もしくは、少なくとも、正解があるように感じられる場面がたくさんあります。
いい家庭、いい夫婦、いい友人、いい親子。そういった「正解」があるものに対して、私たちはいつも正解を出せているのでしょうか。
今回の「a yohakな人」である岡村忠征さん(以下、岡村さん)は、現在、art & SCIENCE Inc. というブランディングデザイン会社の代表をされています。その一方で、プライベートでは2人のお子さんを持つお父さんでもあります。そんな岡村さんが抱える「正解」に対しての感覚とはどんなものでしょうか。
正解を出せているのかどうか、正解がどこにあるのか、それから、この正解が本当に正解なのか。どれも難しく、そして大切な問いです。
a yohak(余白)それは問いを生む時間、考える時間。難しくも大切な問いを考えるときは、ぜひa yohakの和紅茶でリラックスしながら、考えてみてください。
家庭ってどういうものだろう
インタビューを開始してすぐ、岡村さんからこんな興味深い話を教えてもらいました。
"家の環境が、子どもにどこまで影響するのかってのは、色々研究があるけど、実はそんなに親の教育って、人格形成とか、能力にそこまで影響しない研究の方が、主流みたいですね。
劣悪な環境に生まれ育ったから、犯罪者になるかっていうとそういうことなかった。家庭環境には寄らない。(影響が大きいのは)仲間とDNA"
周りの人間の影響、一緒に過ごす人の影響が大きいということはよく言われます。そして、多くの人が、学生時代の友人、会社の同僚などに影響を受けたことを思い出せるはずです。
ただ、そうは言いつつも、私たちは家庭の影響の強さも感じてしまいます。意識的なものも、無意識的なものも含めて。もちろん、研究でも調査でもなく、誰もが持っている個人的な感覚にすぎないかもしれませんが。
しかし、この感覚を持っているからこそ、家庭環境を良くしたいと多くの人が努力しているとも思えるのです。
4人家族のお父さん
岡村さんは、奥さんとお子さん2人の4人家族のお父さんで、snsを通じて、そのお父さんぶりを拝見することができるのですが、
その様子に触れて、facebook上でも岡村さんと繋がりのある秋葉(SUGOIの代表)が、
"岡村さんは、すごく奥さん、お子さんを大切にされていて、すごくいい家庭だなって、いつも見ています"
秋葉の言うとおり、岡村さんは、お子さんと公園で遊んでいる様子など、仲の良さがうかがえる写真をよく投稿されています。その様子は、岡村さん自身が、「正解の家庭」を知っているように感じられます。
そして、もちろん知っているだけでなく、それを実践できている人という印象を受けます。
正解の家庭を知らない
そんな印象とは反対に、岡村さんはご自身のことを、「正解の家庭」を知らない、と表現されます。
"正解の家庭を知らないと思っているから、わからないなって。僕は失敗しないように、かなり気を付けて生きてるつもりで"
正解の家庭というものを知っている人がいるのかどうか。それがどういうものなのか、もしかしたら、答えられる人はいないかもしれません。
それでも、岡村さんは、「正解の家庭」というものに真摯に向き合っている。そう感じました。
"多少無理してるかもしんないです。無理っていうか、そこ失敗したくないっていう。普通の人は、そんなに考えなくてもできることを、そこは失敗したくない"
無理をしているというか、失敗したくなくて。という岡村さんは、自分ができないこと、「正解」を知らないということを受け入れた上で、家庭のために、私たちには見えないところで、いろいろな努力をされているようです。
そこに、「正解」という言葉が当てはまるのかどうかは、また難しい問いになりそうです。
だからこそ、「正解の家庭」ってなんだろう?という「問い」は、人それぞれに答えが異なり、きっと答えるタイミングによっても、相手によっても答えが変化するものだと思います。
この問いは、一人で考えてみても、誰かと考えてみても深く面白い問いになると思います。ぜひ、時々に応じて変化する「問い」について、a yohakの和紅茶を飲みながら考えてみてください。
撮影協力:HOME